私は、エイブルコンピュータ セムカンチームの塚崎と申します。普段は電話、メール、オンラインミーティングを通じて、各議会の事務局の皆さまのサポートを担当しつつ、「セムカン」のテスターとしても従事しております。
このコラムでは、弊社のクラウドサービス「セムカン」を実際にご利用いただいている議会の皆さまからお聞かせいただいた「現場の声」を参考に、現在セムカンをご検討中の議会事務局の皆さまへ向けて、政務活動費業務の効率化を実現するセムカンの特徴と導入メリットをお伝えいたします。
スマートフォンやタブレットを買った時、マニュアルを読みましたか?おそらく多くの方が「箱から出してすぐ使い始めた」のではないでしょうか。最近の製品は、マニュアルがほとんどついていないか、あっても薄い冊子程度。それでも私たちは直感的に操作できてしまいます。
この現象は偶然ではありません。優れたユーザーインターフェース(UI:ボタンや画面の配置)とユーザーエクスペリエンス(UX:操作の流れや使い心地)設計の結果なのです。画面に表示されるアイコンひとつとっても、何をするボタンなのか一目で分かるようにデザインされています。色使いや配置、文字の大きさまで、すべてがユーザーの直感に訴えかけるよう計算されています。
ところが、仕事で使うWEBサービスはどうでしょうか?機能が多い分、マニュアルも分厚くなりがち。特に政務活動費管理のような専門性の高い業務システムでは、「使い方が分かりにくいのではないか」「操作が難しいのではないか」と思われることも多くあります。
私たちセムカンチームも、お客様から「マニュアルの量に驚いた」という率直なご意見をいただいた経験があります。正直なところ、私たちもこのお声を聞いた時は「確かに…」と思いました。豊富な機能をお伝えしたいがゆえに、マニュアルも詳細になってしまう。でも本当は、マニュアルを読み込まなくても、まずは使い始められるのが理想ですよね。
セムカンも機能が豊富なためマニュアルは詳細になっていますが、驚くことにマニュアルを読まなくてもどんどん使えると好評です。実際に、多くの議員、事務局の皆さまから「マニュアルは特に見ずに進められた」「直感的に次どこを触ればいいか分かった」というお声をいただいています。
どうすれば直感的に使えるのか?私たちが最も力を入れているのは、ユーザーが迷わない画面設計です。操作手数を最小限に抑えるボタン配置、分かりやすいエラー表示、そして何より「次に何をすべきか」が自然と分かる情報の流れ。これらの細部にこだわっています。
例えば、セムカンでは従来のワード・エクセル作業をフォーム形式でサクサク作成できるようになっています。必要な項目がフォーム形式で表示されるため、「何を入力すべきか」で迷うことがありません。また、必須項目が未入力の場合は、自動でエラー表示が出るようにデフォルト設定されているため、お客様からも「必須項目が入っていないときはエラー表示で教えてくれるので、余計なチェックをしなくて済む」と喜んでいただいています。
この工夫は、実際の現場の声から生まれました。セムカンの開発時に、たくさんの議会の方々にお話を伺ったところ、従来の政務活動費管理の課題が見えてきたのです。
ワードやエクセルで一枚ずつ書類を作成し、紙で印刷して提出、事務局での確認作業も付箋とボールペンで手書き…という従来の流れでは、どれも「あるある」と頷いてしまうような問題が頻繁に起こっていました。
「書類の不備による確認作業が頻繁に発生している」「付箋が剥がれてしまったためどこを確認すべきか分からなくなってしまった」「黒塗り作業でマーカーとスキャンの繰り返し…作業量が膨大で大変」「紙の書類管理で保管場所に困っている」…
私たちは、これらの課題を画面設計と機能で解決することにしました。セムカンでは、書類内容に関する指摘事項を付箋とボールペンで手書きしていた作業が、すべて画面上で実行可能になりました。コメント機能を使えば、具体的な修正点を記入でき、変更箇所は履歴も残るため「どこを直したのか分からない」ということがなくなります。
セムカンの真価は、単なるデジタル化にとどまりません。クラウドベースだからこそ、議員と事務局間のやり取りから承認作業、書類管理まで、すべてがオンラインで完結し、従来の業務フローそのものを変革します。議員からの申請→事務局の複数人確認→議長決裁まで、現状に合わせたワークフローを実現し、リアルタイムで進捗状況が把握でき、「今どの段階にあるのか」が一目で分かります。これにより、確認の電話をかける必要もなくなり、事務局の負担が大幅に軽減されます。
また、作業・やりとりの履歴をログとして残しているため、訴訟等の将来リスクに備えることも可能です。「いつ、誰が、どのような処理を行ったか」がすべて記録されるため、透明性の確保と説明責任の履行を同時に実現できます。
政務活動費の使用状況をリアルタイムに把握できる機能も、多くの議会で評価されています。予算の残額や使用状況が常に把握できるため、計画的な政務活動の実行をサポートします。年度末になって「政務活動費の上限をオーバーしていた」や「政務活動費を大幅にあまらせてしまった」といった問題を未然に防げるのです。
現在、セムカンは多くの議会で実証実験が進行中です。導入議会からは「作業時間が半分以下になった」「紙の書類管理から解放された」「議員とのやり取りがスムーズになった」といった声が届いています。
ある議会では、従来1件の政務活動費申請処理に平均30分かかっていたものが、セムカン導入後は15分に短縮。事務局全体での作業効率が大幅に向上しました。また、別の議会では年間約200時間かかっていた書類整理作業が、ほぼゼロになったという報告もいただいています。
このような成果を聞いても「本当に使いやすいのか」「議員の皆さまに受け入れてもらえるか」「導入後の運用はどうすれば」といった不安をお持ちになるのも当然です。新しいシステムの導入には、どうしても心配がつきものですよね。
そんな時は、セムカンでは「まずは小さく始める」ことをおすすめしています。まずは貸出用アカウントで事務局内でのお試しから始めていただき、操作感や使いやすさを安心してご確認いただけます。貸出用ではあるものの使える機能は製品版と全く同じ。実際の業務に近い形で体験していただくことが可能です。
事務局での検証後、「これなら議員の皆さまにも使っていただけそう」となりましたら、次は議員向けの体験会を開催いたします。実際に議会へお伺いして、議会DXセミナーと合わせた体験会で、約1時間程度でセムカンの操作を実際に体験していただけます。現在キャンペーン期間中につき、体験会は無料で実施しています。
詳しくはこちらのコラムをご覧ください。 https://semkan.jp/column/taiken_info/
導入プロセスも段階的に進められます。最初は一部の議員での試行運用から始め、慣れてきたら対象を拡大。現在の紙ベースの業務と併行しながらの移行も可能なため、「いきなり全面移行して混乱」といったリスクを回避できます。
セムカンは、単なる業務効率化ツールではありません。議会におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に向けて、透明性の向上、市民サービスの質向上、そして議会運営の近代化を総合的にサポートします。
マニュアル不要で使える直感的な操作性、現場の課題に根ざした実用的な機能、そして強固なセキュリティ基盤。これらすべてが組み合わさることで、議会業務の新しいスタンダードを創造していきます。
まずはお気軽にお試しください。きっと「思っていたより簡単だった」と感じていただけるはずです。
貸出用アカウントのご要望、その他ご不明点やご相談の際はお問い合わせフォームよりご連絡をお待ちしております。
セムカンと一緒に議会業務の未来を切り拓いていく中で、少しでもお役に立てるよう、私たちも精一杯お手伝いさせていただきます。
セムカン担当:塚崎