議会における政務活動費の収支報告については、住民への説明責任や透明性の確保の観点から、情報公開の重要性がますます高まっています。これまで多くの議会では、公開の方法やフォーマットが議会ごとに異なり、「見にくい」「探しにくい」といった課題が指摘されてきました。また、公開作業そのものに大きな事務負担がかかり、担当者にとっては大きな悩みの種となっていました。
こうした課題に対し、「セムカン」は、収支報告や領収書の入力・確認作業と直結した情報公開機能を備えています。すなわち、日常的にセムカンに入力・確認しているデータを、そのまま「公開」設定に切り替えるだけで、自動的にWebページが生成される仕組みです。公開ページはバブルチャートなどのグラフィカルな形式を採用しており、住民にとって分かりやすく、透明性の高い形で情報を提供できます。
さらに、公開する範囲は各議会が自由に設定可能です。例えば「収支の集計結果のみ公開」「収支報告書や領収書の画像まで公開」といった具合に、各議会の方針に合わせて柔軟に調整できます。これにより、公開範囲を安心して管理できる点も大きな特徴です。
現在、以下の5議会において、セムカンを活用した情報公開が実際に行われています。
※50音順に記載
各公開ページは、セムカンで作業を完了した後に「公開ボタン」を押すだけで生成されるページです。ぜひ実際の事例をご覧いただき、「このような形で住民に伝えられるのか」と具体的なイメージを掴んでいただければと思います。
導入いただいた議会からは、 「これまでのExcelやPDF作業に比べて公開作業の手間が大幅に減った」 「住民にとっても見やすくなったと評価をいただいている」 といった声を頂戴しています。
昨今、議会や自治体が公開した収支報告や領収書などのデータをもとに、外部団体が独自に検索ツールを作成する動きも見られます。AI技術を活用し、横断的に検索や分析を可能にするこれらの仕組みは、確かに便利である一方、「元データを直接保持していない」という限界があります。第三者の作る外部のデータベースでは、元データが更新された場合でも古い情報のまま公開されることがあり、意図せず誤った印象を与える可能性があります。
しかしながら、議員にとっては、ほんのわずかな誤解や不正確な情報が大きな影響を及ぼしかねません。事実に基づかない情報によって疑念を持たれ、議会活動や信頼に影を落とすことがあってはならないのです。
だからこそ、「自分たちの手で正しい情報を公開すること」が極めて重要です。セムカンを通じて公開されるデータは、議員自身が日常的に登録し、議会事務局がチェックを重ねた正確な情報です。元データと整合性が取れた状態で公開できるため、住民にとっては信頼できる一次情報を直接確認でき、議会にとっても誤解や誤情報の拡散を未然に防ぐことにつながります。
つまり、情報公開とは単に「見せる」ことではなく、「正しい情報を、正しい形で届ける」行為であるべきです。外部に委ねるのではなく、自分たちで責任を持って公開することで、住民からの信頼を守り、議会活動の健全性を担保することができるのです。
情報公開は、住民に対する透明性を確保するだけでなく、議会活動への信頼を高めるための大切な取り組みです。その一方で、事務局にとっては負担の大きな業務でもあります。セムカンは、この両立をシンプルに実現するツールとして、今後さらに多くの議会でご活用いただけると考えております。
すでに5つの議会で公開事例が生まれておりますが、次に実現するのは貴議会かもしれません。ぜひ事例をご覧いただき、今後のご検討材料としていただければ幸いです。
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